2022.11.23

「メタバース」を解説!不動産投資への影響は?

「メタバース」という言葉を最近目にしませんか?
2021年にFacebook社が社名を「Meta」に変えたことは記憶に新しいですよね。
ではMeta社が次代の主力事業と期待し、多額の投資を継続する「メタバース」が実際どんなものかご存じでしょうか?
どんなメリット・デメリットがあるのか?普及しないという意見も見られますが実際のところどうなのか?
また不動産投資に影響はあるのか?
この機会に「メタバース」について一緒に考えていきましょう。

 

 


メタバースとは?

「メタバース」とは、「超越した」という意味のメタ(meta)と、「宇宙」という意味のユニバース(universe)を合わせた造語です。

 

元々は1992年に発表された小説に登場する架空の仮想空間サービスの名称でしたが、テクノロジーの進化によって実際に様々な仮想空間サービスが登場し、英語圏で仮想空間そのものの名称として「メタバース」という言葉が用いられるようになりました。

 

メタバースは新しい概念と捉えられがちですが、3DCGの仮想世界が2003年には既に登場しており、メタバース的な仮想空間サービスが世界で最初に注目されたのはこの頃でした。

「メタバース」という言葉が話題になったのはここ数年ですが、話題になる以前から映画「マトリックス」や「トロン」等の題材として使われています。

また身近なメタバースとしてプレイヤーが独自の世界を構築できる「フォートナイト」や特定の目的に縛られず自由に世界を探索・構築できる「マインクラフト」、アバターや自宅を自由にカスタマイズできる「あつまれどうぶつの森」などの有名タイトルも広義の意味ではメタバースと捉えられています。

ざっくり言ってしまえば現実世界に肉体がありながらも、仮想空間で「自分」が活動できる空間がメタバースだと考えると、意外と身近な存在ではないでしょうか?

 

これまでの仮想空間との違いは、現実世界同様、他者の存在が前提となっており、他者とのコミュニケーションが可能で空間を共有できる点、現実世界とリンクしたビジネスや娯楽が可能な点です。

Meta社をはじめ、多くの企業がメタバース産業への参入・投資をしています。それだけ今後経済活動の中心となることが期待されているということですね。

メタバースが与える私たちの生活への影響は?

今後の私たちの生活にとって、メタバースはどのような意味を持ってくるのでしょうか。

生活への影響はあるのでしょうか。予想される私たちへの影響をいくつかまとめます。

ビジネス上の会議や商談がメタバースで行われるようになる

コロナ以前は会議や商談は対面で行うことが一般的でしたが、今ではオンラインツールを活用したリモート会議や商談が普及しています。

それと同様に、今後はアバターを使い、メタバース上での会議や商談が増える可能性があると言われています。ホワイトボードやメモを共有することができる為、リアルタイムで更新され現実に近い感覚で会議が進むという利点があります。

また会議のみならず、人材採用の地域が限定されないというメリットからメタバースオフィスを導入している企業もあるそうです。

遠方の友人とメタバースで遊ぶことができる

メタバースでは友人とゲームや買い物、旅行などを楽しむことができます。遠方に住んでいる友人とも、気軽に会って遊ぶことができるのです。

旅行業界では、様々なホテルブランドを持つマリオットや、航空業界大手のANAもANA NEOを設立しメタバース業界に参入しています。

 

また「バーチャルシティ」というメタバースの街があります。

日本では渋谷の街を再現した「バーチャル渋谷」があり、こちらはなんと渋谷区公認となっています。

今年もバーチャル渋谷でハロウィーンフェスが行われたばかりです。

 

筆者自身も実際にコロナ禍で、地方に住んでいる友人と共にメタバース空間で行われたアーティストのバーチャルライブやゲームのイベントに参加したことがあります。

メタバースがここまで話題になったのは、新型コロナウイルスの世界的蔓延がきっかけと言われていますが、会いづらくなっていた人とも会いやすくなり、旅行などの遠出もできる点はメタバースの魅力ですよね。

真正性のあるデジタル資産を所有することができる

仮想空間上でも価値のある資産を所有、売買することができます。

仮想通貨同様ブロックチェーン技術を使い、真正性を持たせた資産をNFT(非代替性トークン)と言います。

デジタルアートや仮想空間上の土地などに真正性を持たせ、NFTとすることでコピー不可の本物、というお墨付きを得ることができ、仮想空間上に確かに存在する資産になります。

アートや土地だけでなく、音楽、ゲーム、著書など、様々なものをNFTとすることができます。

これは現実世界と同じく所有権があり、売買も可能です。

メタバースが普及すれば、現実世界でも仮想空間でも資産を持つことができるようになります。

メタバースの普及で不動産投資はどうなる?

メタバースの普及でデジタル資産の所有が容易になれば、仮想空間での不動産売買や不動産投資も現実的になってきます。

そこで現時点で考えられるメタバースでの不動産投資のメリットと注意点を考えていきます。

メタバースでの不動産投資のメリット

仮想空間での土地の売買は既に始まっています。

可能性の話ですが今仮想空間の土地を購入しておけば、メタバースが更に普及したころには値上がりし、高額で売却できる可能性があるとも言われています。

実際に現在不動産取引を行うことができる著名なメタバースとして「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」「Decentraland(ディセントラランド)」等があります。

なんと今年2月には史上初のメタバース不動産ローンが提供されたそうです。

 

ちなみに、メタバース内での土地の価格を左右する要因の1つに「人の集まりやすさ」があります。

現実では交通の利便性などが重要視されますが、即座に別の地点へと移動が可能なメタバースではいかに多くのユーザーが訪れ、どれだけの収益を上げることができるかということが重要になるそうです。

 

また現実と共通する部分もあります。

メタバース内で多くの人が訪れる場所や、有名ブランドや企業が購入した周辺の土地の価格は吊り上がる傾向にあります。

仮想の一等地が生まれるイメージでしょうか?立地はメタバースにおいても不動産の価値に影響するようです。

メタバースでの不動産投資の注意点

メタバースでの土地の売買が高値で行われている事実はありますが、これがいつまで継続するのかは実際のところわかりません。

メタバースの普及とともに仮想の土地も多く開発され、希少性が下がることや、そもそものブームが去ってしまい価格が大幅に崩れる可能性もないとは言い切れません。

また、未発達の市場であるため、詐欺や犯罪に巻き込まれることにも注意が必要です。

 

しかしながら不動産に限らず、仮想空間上での資産に投資をしすぎるのは今の段階ではリスクが大きいのかもしれません。

そもそもメタバースにおける法的な課題には不明確な点も多く、迅速な法整備が求められている段階にあります。

恩恵を受けられる可能性もありますがリスクもあるため、現状では現実の不動産投資の方が堅実な選択肢と言えるでしょう。

まとめ

今回はメタバースについて解説させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?皆さんが想像されるより身近なものではないでしょうか?

私たちは意図せず既にメタバースと定義されるインターネットの空間に触れている可能性があります。

創作物のように完全に仮想空間で過ごすのは未知の領域ですが、「メタバース」は今後の私たちの生活に変化を与えてくれる可能性を秘めています。

それが大きな変化なのか、小さな変化なのか、今はまだ分かりませんがいつかは資産運用の選択肢としてメタバースを活用することが一般的になるかもしれませんね。

しかしメタバースに限らず、正確な情報を得ながら自分にとって必要な資産なのか、投資価値があるのかどうか慎重に見極めることが一番大切なことです。

 

現在行っている資産運用についてのお悩みや、新しく資産運用を始めたい、と考えておられる方がいらっしゃいましたら是非USTRUSTにご相談ください。

現実世界における皆様のパートナーとして1人1人に合ったご提案をさせて頂きます。

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