2022.02.09

利回りよりも重要?投資を成功させるために大切な考え方とは

投資をするにあたり、大切な考え方や、確認すべきポイントはたくさんありますが、その中でも「利回り」を重要視される方は多いのではないでしょうか。
しかしながら、人生100年時代と言われる今日では、利回りよりも大切な考え方があります。それは「時間」です。
では投資に必要な「時間」とは何か、なぜ「時間」が大切なのか、解説していきます。


利回りとは?

利回りとは?

投資を検討していると、多くの場面で「利回り」という言葉が出てきます。

そもそも利回りとは、なんとなく分かるようで、イマイチよく分からないという方も多い言葉ですので、確認しておきましょう。

利回りとは、簡単に言えば自分が投資した金額に対して年間いくらのリターンがあるのかを表すものです。

100万円投資して、1年間で出た利益が20万円であればその投資の利回りは20%となります。

不動産投資でいうと、「表面利回り」と「実質利回り」という2種類の利回りがあります。

「表面利回り」とはだいたいの数値で、単純な物件購入金額にしてどれだけ収入があるか、なので物件購入にかかる手数料や税金、ランニングコストなどは考慮されていません。

一方で「実質利回り」とは、ランニングコストなども考慮され、収入からコストを引かれた数値で計算されます。そのため表面利回りよりは低い数値になりますが、より正確にリターンを計算することができます。

利回りが高ければその分投資効率が良くリターンを見込めると思いがちですが、実はそうとも限りません。

不動産投資の場合、入居者がいなければリターンは見込めませんから、利回りは机上の空論となってしまいます。

利回り10%の入居者が見込めない物件よりも、利回り3%でも安定的に入居者が見込める物件の方がリターンを見込めるということです。

また利回りが高いということは、リターンに対し購入金額が低いということなので、何かしら理由がある場合が多いです。つまり何かリスクがある、ということです。

利回りは投資にとって重要な判断数値の一つですが、それだけを見ると痛い目を見る可能性もあるため、注意が必要です。

利回りよりも大切な「時間」

時間を大切に。

利回りももちろん大切ですが、それ以上に大切にしたい考え方があります。

それは「時間」です。

近年では老後不安の観点からiDeCoや積み立てNISAなどの中長期で積み立てを行うことで資産を増やしていく投資が人気です。

不動産投資も時間を活用していく運用です。毎月の賃料収入で安定的に資産を形成することができます。長期になればなるほど資産が積み上がっていきます。

逆にギャンブル要素がある運用は、時間を味方にすることはできません。長いことギャンブルをすると基本的には負けが多くなりますよね。そのような運用を時間をかけてするのは結局損失が多くなる可能性もありますので注意してください。

ポイントは、利回りは一般的なものでもリスクが低く安定性のある投資を、時間をかけてじっくり行うということです。

リターンは欲しいけどリスクが怖い、という人は時間を味方につけた中長期の運用を始めましょう。

これからの時代の投資に「時間」が大切なワケ

人生100年時代に向けてのライフシフトを。

「人生100年時代」という概念は、イギリスのロンドンビジネススクール教授の著書『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)-人生100年時代の人生戦略』の中で提唱され、その後日本政府の「人生100年時代構想会議」でもその対策が話し合われています。

全世界的に長寿時代を迎えていて、その中でも長寿の筆頭はやはり日本です。

自分が100年生きると仮定したときに、リタイア後への備えは万全でしょうか。

今の日本は賃金の伸び悩みを抱えており、その上税金や社会保険料は上昇しているため、投資できる金額には限りがある中で、老後30~40年分の生活費を捻出しなければなりません。

例えば老後資金2000万円(これで足りるのかは抜きにして)を年利5%の運用で10年間で作ろうとすると、月に136,000円程積み立てなければなりません。しかし20年であれば55,000円程です。一般家庭では月13万~14万円を積み立てるのはハードルが高いですが、5万~6万円であればだいぶハードルは下がります。10年早く始めるだけで、毎月半分以下の積立金で同じだけの老後資金を用意できるのです。

今の日本で人生100年時代を乗り切るためには、時間を味方にする必要があります。

時間の経過を活かした投資をポートフォリオに組み込んでいきましょう。

「時間」を無駄にしないために

時間の有効活用を。

これからの時代の投資には時間を有効活用していく必要があると述べましたが、そのためにはどのように投資に向き合えば良いのでしょうか。

ポイントは2つあります。1つ目は1日も早くスタートすること。2つ目は1日も早くスタートするために主体的に情報収集すること。

1つ目は言わずもがなで、投資を始めるのを先延ばしにすればそれだけリターンを得る機会を失います。今はまだいいか、もう少し落ち着いたらで、とぼんやり先延ばしにしているうちに実は損をしているんだということを意識しましょう。もっと勉強してから始めたい、という人も、基本的なことを学んだあとは実践に移すことをお勧めします。勉強不足を理由に半年、1年と何もスタートしない人も機会損失を被っていますので、実践することで学べることもある、という気持ちでやってみましょう。

2つ目の情報収集のポイントは、本やネットの情報だけで判断するのではなく、実際に実践している人や専門家、業界にいる人の話を聞いたり、自分の生活や理想に当てはめたシミュレーションを確認することです。

本やネットはリアルタイムで更新されていない可能性もありますし、自分には合わなかったり実践できない投資の情報を追ってしまう可能性もあります。

いざやってみようとなって初めて自分にはできない投資だった、という無駄を省くためにも、自分であれば、というシミュレーションを早めに確認しておくことは重要です。

本やネットの誰でも知っているような情報のみでなく、今の自分の生活やお金の状況に当てはめたシミュレーションやプランニング確認しましょう。

まとめ

利回りは投資に対してリターンがどのくらいあるのかを図る指数です。投資をする上では大切な指数ではありますが、これからの時代にもうひとつ大切な考え方として、「時間」があります。

人生100年時代を乗り切るためには時間を味方にして、着実に資産を増やしていく投資を活用しましょう。そのためにはできるだけ早く投資を始めることが大切です。時間を無駄することはお金を捨てていること、という意識でぜひ投資に向き合ってみてください。

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