2022.01.05
不動産投資における見落としがちなリスクと回避方法3選!
不動産投資は安定して不労所得を生み出すことができる資産運用のひとつです。
銀行の融資を利用できるため、レバレッジの効いた運用が可能ですので、他の運用と組み合わせても無理なく進めることができます。
しかし運用には必ずリスクがあります。
不動産投資において空室リスクや災害のリスクは代表的なリスクであり、回避方法やノウハウはしっかりとあります。
代表的なリスクはしっかりと押さえられるのですが、今回は不動産投資のうっかり見落としがちなリスクと、その回避方法を紹介していきます。
不動産投資の見落としがちなリスクとは
代表的なリスクではなく、特に初心者がスタートしやすい区分マンション投資において、見落としがちなリスクを以下に挙げます。
- 管理組合が機能していない
- 修繕積立金の上昇
- 不必要なサブリース
ひとつずつ解説していきます。
見落としがちなリスク①:管理組合が機能していない
特に中古の区分マンションにおいて発生しやすいリスクです。
管理組合とは、マンションの適切な管理、運営のため、マンションの所有者で結成する団体です。
投資用マンションの場合、新築時から徐々に築年数が経過していくと、所有者の変更を繰り返し、マンション管理への意識が薄れていってしまうことがあります。
そうすると、管理組合総会を開こうにも人員が集まらない、理事や役員をする人がいない等、適切な運営ができない問題に繋がります。
区分マンションは遠方にオーナーがいる場合もあり、総会に出られないオーナーも多くいます。
適切な運営ができず管理が疎かになると、マンションの資産価値が減少してしまうことも考えられます。
■対策
まず第一に、マンション管理に対して当事者意識を持つことです。
区分マンションの所有者になれば自動的に管理組合の一員になります。
自分の資産であるマンションを自分でしっかりと管理していくという意識を持ちましょう。
管理組合の理事や役員をやってみることもおすすめですが、本業の仕事もしながら管理組合の役員をするとなるとなかなか時間が作れない方もいるでしょう。
その場合は年に数回の総会だけでも参加する、総会資料にはしっかりと目を通すなど、当事者意識を持ち続けることを意識してください。
また、物件購入前に管理組合はきちんと機能しているのかしっかり確認をし、問題のない物件を購入しましょう。
見落としがちなリスク②:修繕積立金の値上がり
マンションは10~12年に一度、大規模修繕工事が行われます。マンションの安全性を維持し、資産価値を守るため、マンションの外壁の修繕や、防水の工事を中心に行われます。
この修繕工事のための費用はマンションオーナーから修繕積立金として毎月徴収されるため、基本的には工事の際に一時金はかかりません。
しかしこの修繕積立金の額が見直され、上昇する可能性はあります。
ではどのようなときに修繕積立金の額が上がるのでしょうか。
1. もともと値上げ予定のとき
マンションは新築時に長期修繕計画を立案し、どのタイミングでどのような修繕工事を行っていくのかを決定します。
修繕計画に基づき修繕積立金の額が決定されていきますが、多くのマンションの修繕積立金は新築当初は安く設定され、築5年、築10年というきりの良いタイミングで値上げする計画になっています。
あくまで長期修繕計画に基づいた計画的な積立金の値上げであり、購入前に把握できるので、収支計画は立てやすいと言えます。
また、中古マンションを買う場合でもある程度値上げの予測は立てられます。
国土交通省のガイドラインによると、修繕積立金の目安は1㎡あたり200円前後となっています。
これ以下の金額に設定してある場合、値上げはほぼ必須と考えられます。
2. 修繕工事により積立金が不足したとき
長期修繕計画により修繕にかかる費用はあらかじめ試算されてはいるのですが、例えば計画立案時よりも修繕に必要な原材料費が高騰している場合や、計画にはなかった修繕や点検が発生した場合、毎月の修繕積立金の額が値上げになる可能性があります。
このケースは、なかなか事前予測は難しいですが、できる対策はあります。
■対策
修繕積立金の値上がりリスクへの対策として、物件購入前にできる対策としては、修繕積立金の設定額が適正か、十分な積立金が積み立てられているのかをチェックすることです。
適正な金額設定でなければ値上げが予想されますので、それを前提に購入し資金計画を立てるか、それが嫌であれば物件の購入は見送りましょう。
購入後であれば、修繕積立金の値上げの可能性があれば備えておく、管理組合の運営に積極的に参加して適切に積み立てができるように動くことができます。
想定外の値上がりの可能性も考え、日頃からすでに積み立てられている修繕積立金の額に余剰があるかどうか確認をしておくことも大切です。
修繕積立金は値上がりが悪いわけではなく、不足しているのに適切な徴収がされないことの方が、長い目で見たときに物件の資産価値を下げる事に繋がります。
適切な金額をしっかり積み立て、大規模修繕工事に備えましょう。
見落としがちなリスク③:不必要なサブリース契約
サブリース契約とは、賃貸物件管理の形態のひとつで、簡単に言うと不動産会社が不動産オーナーから賃貸物件を借り上げ、不動産会社が実際の入居者へ転貸する契約のことです。
家賃保証ともいわれ、不動産会社が借り上げるため、家賃の一定額は必ずオーナーに送金されます。一見空室リスクがなくなり、安心のように見えるサブリース契約ですが思わぬ落とし穴があるので注意が必要です。
1. 賃料の見直しがある
サブリース契約書の中身を確認していくと、サブリース契約は35年継続するが、2年に一度賃料の見直しがある、というような旨が書かれていることがあります。
35年家賃保証します!とだけ聞くと、物件購入にかかるローンの返済期間中はずっと今の賃料収入が続く、と思いがちですが、そうではありません。
そもそも、35年間家賃が同額で維持できること自体あり得ない話です。新築時から5年、10年と経過していくうちに賃料の変動は起こりますが、賃料が変動しているのにオーナーには同額の家賃保証をするのでは、借り上げている不動産会社は赤字になってします。
そのため、不動産会社は定期的に保証する賃料の見直しを行い、自社に損失がないようにしているのです。
保証というと聞こえはいいですが、実質業者が儲かる仕組みになっているということです。
2. サブリース契約の解除ができない
サブリース契約は、業者が儲かる仕組みになっていることが多いため、業者としては解除されたくありません。
そのためオーナーがサブリースを解除したいと思っても、なかなか解除してくれない、解除にあたり高額な違約金を請求されることもあるようです。
対策
サブリース契約のリスクを回避する一番のポイントは、サブリースが必要のない物件を購入することです。
そもそも保証がないと家賃が入ってこないような需要のない物件は買うべきではなく、保証がなくても問題なく賃貸経営がまわっていく物件に投資するべきということですね。
需要がある物件であれば、空室になってもまた新たな入居者が見つかります。サブリースはくまで万が一の保険と考えておくのが良いでしょう。
もちろん適切なサブリースを提案している業者やリスクについてもしっかり説明をしてくれる業者もあるので、もしサブリースを利用したい場合はそのような業者と契約し、事前に契約書をしっかりと読み込み、こんなはずではなかった…とならないようにしておきましょう。
まとめ
不動産投資にはメリットもあり、リスクもあります。
リスクの中には細かいリスク、気づきにくいリスクもあるため、今回はそれらの見落としがちなリスクに絞って解説をしました。
不動産投資を始めるときは、このようなリスクもしっかりと説明ができる会社、担当営業マンから提案を受けましょう。
弊社ではメリットはもちろん、リスク対策もしっかりとお伝えしておりますので、不動産についてお悩みのことはなんなりとご相談ください。
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