2025.02.28
不労所得で暮らすことはできる?|お金のみらいナレッジ


働かずに収入を得る「不労所得」は現実的に可能なことなのでしょうか?
近年では「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」という言葉も注目されており、早期リタイアを人生プランのひとつとしてして考える方も増えてきました。
「不労所得」と聞けば、とても魅力的な言葉に思えますが、メリットの一方でデメリットがあること、それを十分に理解していないと、思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあります。ここではそんな「不労所得」にまつわるメリットとデメリット、合わせてさまざまなパターンの不労所得を得る方法をご紹介していきます。
不労所得とは何なのか

そもそも「不労所得」とは何なのでしょうか。
文字通り自分で働かずに所得を得ることですが、近年は、不労所得を得るための手段の種類も増えており、様々な方法で不労所得を得ることが可能になってきています。
不労所得の種類は大きく分けて2つあります。
1つ目は既に所有している自身の財産を運用することによって得られる所得(不動産投資・株式投資など)、もう1つは自身で作ったコンテンツ等を通じて得られる所得(広告収入・著作権収入など)です。
多くの場合、一定の仕組みを作ってしまえば、その後は定期的・継続的に収入が得られるため、時間や経済的な余裕を生むことができます。しかしそのためには、最初に一定の知識や資金が必要な場合もあり、計画的に考えていく必要があります。
まずは、不労所得のメリットとデメリットについて考えてみましょう。
メリット
時間に余裕ができる
労働をしていた時間を、家族と過ごす時間や趣味に充てることができるため、ゆとりのある生活を手に入れることができます。
また、余った時間を資産を増やすためのスキルアップのために費やせば、更に不労所得を増やすことも可能です。
時間を有効活用したいと思っている方にとっては1番大きなメリットではないかと思います。
金銭的な余裕ができる
自分自身が働かなくても安定した収入が入ってきますので、金銭的余裕ができます。
また、生まれた資産をもとに、さらに不労所得を増やすことも可能なため、資産が資産を生むサイクルでより経済的余裕が期待できます。
将来の資産形成が可能
子どもの教育費、自身の老後の資金など、さまざまな場面での費用を賄うことが可能です。
人生100年時代と言われる昨今、将来の資産形成を考えること、そしてそれに備えることはとても重要なテーマです。
デメリット
税金がかかる場合がある
不労所得の種類にもよりますが、年間20万円を超えると、確定申告が必要となります。
もし、確定申告の対象であるにも関わらず、申告をしないと、税務署より申告漏れの修正申請を求められる場合があります。その際、本来の納税額よりも高い金額を課される場合もありますので、しっかりと確定申告を行うことが重要です。
一定のリスクがある
100%成功するということはあり得ません。
思ったほどの収入につながらない場合、さらには損失が発生する場合もあるということを理解しておかなくてはいけません。
また、安定した収入を得るまでに一定の出費がかかることも多いですので、商品の特性を理解した上で、自分自身の目標や資産状況にあった方法を選ぶことが大切です。
詐欺に巻き込まれるケースも
不労所得は非常に魅力的な響きに聞こえます。その分それに付け込む詐欺が多いのも事実です。
特に最近ではSNS上でも「簡単に副業で稼げます」「誰でも不労所得が得られます」というような広告をよく目にしますが、甘い誘い文句には要注意です。
詐欺被害に巻き込まれないためには、自分自身でも企業や商品の情報をよく調べるようにしましょう。
不労所得を得る手段にはどんなものがあるのか
不労所得の種類はどんなものがあるでしょうか。
不労所得には、大きく分けて
①財産を運用することによって得られる所得
②自身で作ったコンテンツ等を通じて得られる所得
の2種類があることは前述のとおりですが、ここでは具体的なものをご紹介していきます。
①財産を運用することによって得られる所得
不動産投資
物件を購入し、入居者から賃料を得ることで、安定的かつ長期的な資産形成が可能です。
一般的にはローンを活用するため、少ない自己資金からスタートできること、高い収益性が見込めることが最大のメリットです。
インフレ時の資産の目減りを回避できる点も、不動産投資の強みです。モノの値段が上がり、相対的にお金の価値が下がったとしても、不動産価値も上昇するため、経済情勢に左右されづらい投資であると言われています。
空室リスクや、修繕費用が発生することも理解したうえで、物件選びを慎重に行っていくことが重要です。
空きスペースの活用
1番分かりやすい例は駐車場経営でしょう。
比較的初期費用を抑えることができ、管理の手間も少ないため、負担の少ない方法と言えます。
狭小スペースを活用したカーシェアリングやレンタサイクルの事業も近年は増えています。
土地だけではなく、普段使っていないマンションやオフィスを、民泊やレンタルスペースとして活用する事業も近年はニーズが高まっており、今後も成長が期待できる分野と言えるでしょう。
新しく物件を購入するというよりは、既存の眠っている資産を有効活用するという要素が強いです。
株式投資・FX投資
最もメジャーな手法の1つで、ハイリターンが期待できる投資と言っても良いでしょう。
数年前に購入した株が何倍にもなったというのは非常に夢があります。
株主優待が魅力的なものもあり、華やかな印象を受けるかもしれませんが、将来の値動きの予測は非常に難しく、専門的な知識が求められるため、リスクも高くなります。
初心者が安易に手を出すことはおすすめできません。
投資信託
新NISAの影響もあり、多くの方が実践するようになりました。
信託報酬などの手数料が必要になりますが、運用のプロが国内外の株式・債券に幅広く分散投資を行うため、リスクを軽減でき、初心者でも簡単にスタートしやすいのが特徴です。
手間もかからず、長期的な資産形成を行うことができます。
②自身で作ったコンテンツ等を通じて得られる所得
SNSの活用による広告収入
動画投稿サイトでの広告収入や、インフルエンサーとして企業商品を紹介するなどの方法があります。
企画力や専門知識、カリスマ性が必要とされるややハードルの高い内容になりますが、個人の場合ですと、各SNSからブログに集客し、サイト上の広告クリック数に応じて報酬を得られるアフィリエイトマーケティングという仕組みで収益を得ます。
デジタルコンテンツの販売
イラスト、音楽、電子書籍、アプリ、スタンプ等を販売することによって得られる「印税収入」によって得られる所得です。
ネットを通じた販売で、初期費用や維持費を抑えることが可能で、作品の売上が伸びれば伸びるほど収入が増えていきます。
ただし、言うまでもなく高いクリエイティブ能力が求められる分野にはなります。作品が売れなければ収入はゼロになってしまいます。収入を得るまでに長い時間がかかる場合、安定した収入が難しいことも理解しておくことが必要です。
まとめ
不労所得は労働することなく収入を得ることができる便利な仕組みです。そして、その手法にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
一定の初期投資が必要な場合が多く、人ぞれぞれの現在の資産状況や、不労所得を得る目的、意義などによっても向き不向きがあります。大切なことは『目標を明確に、自分に合った方法を実践する』ことです。決して無理はせず、自分自身のペースで進めていくことです。
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